『私らしく暮らす』第3課

 『私らしく暮らすための日本語ワークブック』を使用している福岡県直方市の教室から届いた実践事例を定期的にお伝えします。今回は、第3課「日用品・薬を買う」です。

「あなたのこと1」

その課の身近な話題から学習者は自分のことを表現します。

■パートナー:健康のために、気をつけていることがありますか。
■学習者  :はい。にく、やさいをたべます。?たいそう?をします。

 学習者は、最初は「たいそう」と言っていたのですが、どうやら、体操ではない様子。パートナーが丁寧に学習者の言おうとすることを聞くと、学習者はジェスチャーで示してくれました。すると、体操ではなく、筋トレであることが分かりました。

■パートナー:ドラッグストアに行きますか。
■学習者  :いいえ。

 学習者は、薬しか売っていないと思い、ドラッグストアに行っていませんでした。パートナーは、ドラッグストアに売っている商品を写真で見せ、学習者の家の近くにあるドラッグストアを教えてあげました。

知っていることば・知りたいことば

その課の話題を基に、学習者は自分の知っていることばを表現します。
その上で、自分に必要なことばを学びます。

■風呂場、洗面所の日用品
学習者から出てきたことばは、「歯ブラシ、シャンプー、リンス」です。パートナーは、「ボディソープ、せんがんりょう」をプラスしました。

■キッチンの日用品
学習者から出てきたことばは「ナイフ、フォーク、ハサミ、はし、なべ、ラップ、せんざい」です。パートナーは、「フライパン、ほうちょう、まないた」をプラスしました。

あなたのこと2

その課の話題を基に、学習者は自分の経験や習慣、思いなどより詳しく伝えます。

■国で有名な体にいい物
学習者の答えは、「ジュース(スイカやトマト、さとうきびを使ったもの)」でした。パートナーが、「どうして体にいい?」と尋ねると、学習者は「夏は暑いです。体をひやします」という内容の答えをしました。

■疲れたときに飲む体にいい物(日本)
学習者の答えは、「みかん、リンゴ、野菜ジュース」でした。パートナーが「どこで買う?」と尋ねると、学習者は「スーパー」と答えました。

やりたいこと

その課の話題を基に、学習者が実現したいことを表現します。

■胃腸が弱い父のために薬を買いたい
■妻に美容にいい物を買いたい

日用品・薬を買うために

学習者がやりたいことを実現するための情報を集めます。

■胃腸が弱い父のために薬を買いたい 
  ⇒ パートナーは、おおたいさん(胃薬の名前)など胃薬を紹介しました。
■妻に美容にいい物を買いたい
  ⇒ パートナーは、「女性、プレゼント、美容」と検索ワードを入れ、インターネットを使って調べ、「ハンドクリーム、リップクリーム、バスセット」などを学習者といっしょに見ました。

あなたのフレーズ

学習者にとって必要なフレーズを学びます。

■あなたが言いたいフレーズ
 「胃薬の中でどれがいちばんおすすめですか」「いい胃薬がありますか」

この基本的なフレーズを学んだ後、学習者に合わせて、パートナーは次のフレーズを提示しました。

■もっと言いたいフレーズ
 「いつ飲んだらいいですか」
 「一回にどのくらい飲んだらいいですか」
 「(店員に情報を聞かれたとき)私の父が胃薬を飲みたいです。父は65歳です」
 「ごはんを食べる前に飲みます/ ごはんを食べた後で飲みます」