生活支援の視点からはじめる地域日本語教育

私たちは、文化庁委託事業として、2016年~2018年度に、日常の生活場面からはじまる教室活動をどのように行うかをテーマに、福岡市とその近郊地域で研修を開催してきました。福岡市とその近郊地域の日本語教室は、「文型を教える活動」と「交流を行う活動」に二分されていました。ただ、研修を実施することで、日常の生活場面からはじまる教室活動を行いたいと思っても、どのように行ったらいいか分からないという方々が、実は多くいることが分かりました。山口県から見学にいらっしゃったコーディネーターの方もいました。また、教室単位で研修に取り組んだ団体もありました。福岡県春日市の「かすが・にほんごひろば」と福岡県糸島市の「日本語ひろば・いとしま」です。中でも「かすが・にほんごひろば」の取り組みは、次からご覧いただけます。

◆生活支援の視点からはじめる地域日本語教育ー福岡県 かすが・にほんごひろばの挑戦
 (アルク『日本語ジャーナル』)

ただ、やはり、きちんと教材がなければ、だれもが生活支援の視点からはじめる教室活動を行うことができない、という課題にぶつかりました。『生活者としての外国人向け 私らしく暮らすための日本語ワークブック』(アルク)の開発は、その課題を解決するためでした。