文化庁『つながるひろがる にほんごでのくらし』と『私らしく暮らすための日本語ワークブック』
文化庁が動画を中心に制作した日本語教材が『「生活者としての外国人」のための日本語学習サイト つながるひろがる にほんごでのくらし』です。
◆『「生活者としての外国人」のための日本語学習サイト つながるひろがる にほんごでのくらし』
日本で暮らす外国人が経験する生活場面に特化した教材で、その場面は『「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について』を参考にしています。次が、現時点の場面です。
◇レベル1 ①あいさつをしよう ②身近なものをかってみよう ③売り場や値段をきいてみよう ④ほしいものを選んでみよう ⑤お店の人に希望を伝えてみよう ⑥レストランへ行ってみよう ⑦宅配便を利用しよう ⑧電車に乗ってみよう ⑨道をきいてみよう ⑩銀行を利用しよう ⑪住民としてのマナーを理解しよう
◇レベル2 ①場面に応じたあいさつをしよう ②お店のサービスを利用してみよう ③お店を選んでみよう ④いろいろなお店を利用しよう ⑤上手に買い物をしよう ⑥自治会に入ってみよう ⑦イベントに行ってみよう ⑧病院に行こう ⑨緊急のときは、助けをもとめよう ⑩役所に行こう ⑪図書館に行ってみよう ⑫ハガキを送ってみよう ⑬インターネットや電話を利用しよう
◇レベル3 ①薬局を利用しよう ②防災について考えよう ③引っ越し先を探そう ④引っ越しの準備をしよう
さて、私たちが作成した『生活者としての外国人向け 私らしく暮らすための日本語ワークブック』の場面は、この『つながるひろがる にほんごでのくらし』と共通するものが多くあります。
◇目次より ①食べ物を買いに行く ②服を買いに行く ③日用品・薬を買う ④病院へ行く ⑤災害に備える ⑥目的地へ行く ⑦住まいを探す ⑧ふるさとを紹介する ⑨日常について伝える ⑩好きなことを紹介する ⑪食事に出かける ⑫旅行を楽しむ ⑬髪を切りに行く ⑭社会のルール・マナーを知る ⑮メッセージを送る
このように学習内容を生活場面から考えることは、単に文型シラバスから場面シラバスへの転換を意味するのではなく、日本語教育を、日本語の教育として考えることから、外国籍住民が日本社会で幸せに生活を営んでいくための社会福祉として考えることへの転換を意味していると言えます。