生活者としての外国人に対する日本語教育の目的

『生活者としての外国人向け 私らしく暮らすための日本語ワークブック』開発の理論的背景になった論文があります。それが次です。

「生活者としての外国人」に対する日本語教育の目的の再提案
-「標準的なカリキュラム案」の批判的な考察-

深江新太郎,『日本語教育』170巻,2018年

教室活動が意図的な産物であるなら、まず議論されなければならないのは、その意図、つまり目的です。目的とは、「なぜ、行うのか」「何のために、行うのか」に答えることです。本論文では、私たちの実践を基に、文化庁が2010年に公開した『「生活者としての外国人」に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について』の目的を問い直し、日常生活で自分に適したものを選ぶという日常生活における自己実現の観点から、「生活者としての外国人」に対する日本語教育の目的を再提案しています。