帰国後も覚えていてくれた学習者に感謝
日本語教室で活動する市民パートナーの倉橋さんに、活動を行うようになったきっかけなどを聞きました。
☆外国人支援の活動を行おうと思ったきっかけは?
韓国語の先生が、「日本語教室で教えてもらったおかげで、日本語が話せるようになった」と話されたことで、日本語教室の存在を知りました。韓国語をボランティア教室で教えてもらっているお返しに、私がボランティアで日本語を教えられたらいいなあ、と考えるようになりました。ちょうどそのころ、日本語ボランティア講座の受講生募集の新聞記事を見つけ、早速応募しました。講座の終盤に日本語教室の紹介があり、見学に行ったその日から6年、今もその日本語教室に通っています。
☆活動をしていて楽しかったことは?
学習者からいろいろ学べることです。学習者の国の食べ物や服装、習慣など、知らないことばかり。いろんなことを教えてもらって、その国に関心を持つようになりました。また、学習者は若い人ばかり(私は高齢)なので、若者の話題も楽しく聞いています。
☆印象に残っていることは?
学習者が仕事の都合で東京に行くことになり、お別れに自宅に招待されました。母国の料理でもてなしてもらい、とても楽しい時間を過ごしました。その後メールのやりとりをしていたのですが、帰国されたため、関係が途切れてしまいました。2年ほど後、突然電話がかかってきて驚きました。仕事で来日したそうです。忘れずにいてくれて、連絡をくれたことに感謝しかありませんでした。
☆活動の方法は?
最初に見学に行ってそのまま活動を続けている日本語教室と、もう一つ別の日本語教室の2か所に通っています。私が今まで受け持った学習者はフリートーク希望の人が多いので、事前に、きっかけとなる話題をいくつか準備します。出来るだけ、学習者に話しをしてもらうよう、心掛けています。
☆活動を通して、自分が変わったと思えることは?
第一に、日本語に対して関心が生まれたこと。放送などで聞く言葉遣いが気になったり、分かりやすい言い方に直すとどういう表現になるか考えたりするようになりました。第二に、人と接することが苦痛でなくなったこと。特に初対面の人と接するのは苦手でしたが、学習者とのコミュニケーションを取ろうとし続けていたら、いつの間にか積極的に人と関われるようになりました。どうすれば分かりやすく伝えられるか、学習者が楽しく学んでいくのをいかに手伝えるかが、今後の私の課題です。