学習者の不十分な日本語をどう聞くかを考えるシリーズの第2回。今回も、アルクの『日本語ジャーナル』での記事を紹介し、そこで書けていないことを補いたいと思います。

外国人との会話を進めるとき「相づち」が発揮する効果とは
 (アルク『日本語ジャーナル』)

今回、着目するのは相づちです。この相づちに着目した研究が『日本語教育』にもあります。それが堀口純子「コミュニケーションにおける聞き手の言語行動」(1988年)です。この論文では、「徹子の部屋」というテレビ番組で、黒柳徹子さんがどのように相手の話を聞いたかが分析されています。その中に、次のような聞き方がありました。

私はね(ええ)、ちっちゃいときは(ええ)、おさげだったんですけど(ええ)、

()内の「ええ」は、黒柳さんの相づちです。さて、このような相づちが、学習者の不十分な日本語を聞くときに、どのような効果を持つのか。どうぞご覧ください。