さて、前回は、日本人住民が日常生活で困っていることを言語化しました。その一例が次でした。

◆日本人住民が日常生活で困っていることの例
高齢の女性が
スーパーで買い物しているとき
字が小さくて書いていることが読めず
買いたいものが買えていなかった

では、この場合、どのような支援が考えられるでしょうか。もちろん、その場所で手伝うというのがあります。ただ、ここで考えて欲しいのは、どのような仕組みがあれば、この問題が解決できるかという点です。これまで行ったワークでは、次のようなアイディアが出ました。

◇上記の問題を解決するアイディア
ルーペなど拡大できるものをカートにつける
原材料、金額などの表記を大きくする
図やイラストをつける
POPをつける
音声案内をつける

みなさんは、どのようなアイディアが浮かびましたか。このように、まず日本人住民が日常生活で困っていることとその解決策を考えた後に、外国籍住民の方に移ります。すると、日常生活で問題に直面するのは、外国籍住民だけではないことが分かります。日本人住民と外国籍住民は、直面する問題は異なっても、共に日常生活で何かの困難を抱えています。つまり、両者を分けて考えるのではなく、地続きとして考えることができます。そして、いよいよ外国籍住民が日常生活で直面する困難について考えましょう。その際、次の話題を手がかりにしてください。

◆日常の話題
買い物 ・病院 ・防災 ・交流 ・余暇 ・美容室、床屋

この話題からまず一つ選び、前回の言語化するツールを使って、外国籍住民が困っていることを表現してください。次回は、外国籍住民が日常生活でどんなことに困っているのかを考えます。